英検準1級のリーディングのコツってあるのかニャン
もちろんあるよ!コツを知っておけば得点がかなり上がるよ!
英検準1級の長文問題は、リーディングセクションの中でも特に得点に直結する重要なパートです。
「試験時間が足りない」「解き方が分からず迷ってしまう」と悩む高校生も多いはず。
この記事では、そんな悩みを解決する「英検準1級のリーディングを攻略するための6つのコツ」を例題つきで詳しく解説します。
なおここでのリーディングとはいわゆる「長文問題」のことを指します。
英検準1級のリーディングの構成
まずは、英検準1級のリーディングの構成を理解します。
空所補充問題
前半は文章中の空欄に適する語句を入れる「空所補充問題」です。
出題内容
空所補充問題は2つの短めの長文で構成され、それぞれに3問ずつの空所補充があるため、全体で6問となります。
空所補充問題の特徴は次の通りです。
文字数は1つの長文につき250~300語程度と比較的短く、後半の内容一致問題に比べて簡潔
使用される英単語や表現も比較的易しめで、時間をかけずに解答することを推奨
おすすめ解答時間
空所補充問題には、2問で15分以内(1問あたり7~8分)を目安にし、後半の内容一致問題に多くの時間を確保するのが効果的です。
時間をかけすぎない
空所補充問題に長時間かけると後半の内容一致問題に影響が出ます。最大で10~15分以内に解き終えるよう意識しましょう。
分からない場合は考え込みすぎない
悩んでしまう場合は、その問題にこだわらず、次の問題に進むことが重要です。後の問題を解き進める中で解答のヒントが見つかることもあります。
内容一致問題
英検準1級のリーディングの山場は後半の内容一致問題です。後半に行くにつれて難しい内容になるところがきついところです。
出題内容と配点
内容一致問題は空所補充問題よりも英文が長く、難易度が高いとされています。
また、配点も高いとされ、得点源として重要です。内容一致問題は2つの長文で構成され、1つ目に3問、2つめがが4問出題されます。
時間配分の目安
英作文問題を考慮し、内容一致問題には合計25分以内を目標にしましょう。
具体的には、1問目に10分、2問目に15分と割り振り、制限時間内に解答できるようにすることが重要です。
時間配分を明確にするニャン
後半の英作文に時間を残すためだよ
コツ1:空欄の後ろを重点的に読む【空所補充】
英検準1級のリーディング、空欄補充問題では空欄の後ろを重点的に読むことがおススメです。
よくYouTubeチャンネルでは文章全体を読まず、「空所の前後の文脈に集中する」のが効率的で時短になるという裏技が紹介されています。
実は英検準1級の長文問題、空所補充においてこの裏技では正解にたどりつけないという落とし穴があります。
例題
実際の問題を例にとって説明します。
正解は
↓
↓
↓
詳しい解説を見てみましょう。
このように空欄の前後よりもむしろ空欄の後半部分に根拠となる文が登場します。
空欄の前後というよりは空欄の後半を重点的に読むことが裏技のそのまた裏技と言えるのです。
しっかり読み込むことが求められているニャンんね
ちょっと読めばわかる、というのは通用しないよ
コツ2:頻出接続詞をおさえる【空所補充】
英検準1級のリーディング、空所補充問題では必ず「接続詞」「接続表現」を選ぶ問題が出題されます。
定番の接続詞はもちろん、英検準1級に出題されてきたものは確実に覚えることが、得点に結びつけるコツです。
接続表現の種類
ここでは英検準1級のリーディング、空所補充で過去に出題された接続詞、接続表現を紹介します。特に最近12回のうち、3回以上登場したものを強調してあります。
このように英検準1級のリーディングの空所補充での接続詞や接続表現は定番のものにすこし変化球が加わっています。
よく出るものをしっかり事前に確認しておき、知らないものがないようにしておくことが大事です。
例題
では実例で説明します。
正解は
↓
↓
↓
知らないものも多いニャン
英検準1級の問題作成者が好むものだね
コツ3:出題順序の法則を利用する【内容一致】
英検準1級のリーディングの内容一致問題では、設問が段落順に出題されるのが基本です。この法則を活用すれば、設問ごとに該当する段落を特定しやすくなります。
まず英検準1級のリーディング問題を解くときは、1段落を読み終わるごとに1問設問を解くようにします。
なぜなら、段落数と問題数が一致している場合は各段落を読めば問題が解ける構造になっているからです。
逆に、全体を読んでから問題を解こうとすると、先に読んだ内容を忘れてしまうため探しながら何度も読み返さなければいけず、時間がかかってしまいます。
例題
それではオリジナルの問題で試してみます。
今回は英検準1級の長文問題で内容一致問題の1段落の長さと選択肢の長さを模してオリジナルで問題を作成しました。
問いは
正解は
↓
↓
↓
いかがでしょうか。
段落ごとに読んでいけば長すぎて大変とうよりはちょうど良い英文読解という感じの量になります。
もちろん、英語を読んで意味がわからないというのは裏技以前の問題ですので、英文を読む力をつける必要は出てきます。
この法則を知っていれば、長い文章もあわてることはないニャン
正答率は格段に上がるよ
コツ4:パラフレーズを意識する
英検準1級のリーディングで内容一致問題の正解は、本文の内容を別の言い回しで表現していることが多いです。これを「パラフレーズ」といいます。この「パラフレーズ」をしっかり読み取ることが大事です。
例題
それではオリジナルの問題で試してみます。
今回は英検準1級のリーディングで内容一致問題の1段落の長さと選択肢の長さを模して、実際に出題された長文のテーマを改題して、オリジナルで問題を作成しました。
問いは
正解は
↓
↓
↓
今回のパラフレーズがどのようにされたかというと
パラフレーズの基本は
具体的なもの→抽象的なものです。
上記の例を見ても
scurvy(壊血病)→health problems(健康問題)
lemon orchards(レモン果樹園)→production(生産)
と使用単語が変わっているということがわかります。
パラフレーズのパターン
英検準1級のリーディング、内容一致問題を解くときに必要となるパラフレーズの知識として、パラフレーズには次の10パターンがあることを知っておきましょう。
パラフレーズの種類はたくさんあるニャンね
具体→抽象、単語の言い換えは特に重要だよ
コツ5:スラッシュリーディング
スラッシュリーディングとは、文章を読む際に意味のまとまりごとにスラッシュ(/)を入れ、短いフレーズ単位で理解を進める方法です。
この手法では、文の途中でスラッシュを入れることで、主語、動詞、目的語、修飾語などを視覚的に分割し、一度に理解する情報量を減らします。
The rapid growth of technology / has transformed the way / we communicate and work.
テクノロジーの急速な発展が/方法を変えました/私たちがコミュニケーションを取り、働く。
このようにスラッシュを入れることで、文全体を一気に理解する負担を軽減します。
スラッシュリーディングの利点は
スラッシュリーディングの利点は次の通りです。
- 意味の把握がしやすくなる
長い文でも部分ごとに意味を整理できるため、複雑な構文でも迷うことなく理解が進みます。 - 集中力を保ちやすい
短いフレーズに区切ることで、一気に多くの情報を処理する負担を減らし、読解中の集中力を持続させることができます。 - 文法の理解が深まる
主語、動詞、修飾語などの文の構成要素が明確になるため、英語の文法理解を強化する練習にもなります。
スラッシュリーディングと読解スピード
スラッシュリーディングは一見、文を区切って読むためスピードが遅くなるように感じるかもしれません。
しかし、慣れてくると、短いフレーズを一瞬で理解できるようになるため、結果的に読解スピードが向上します。
特に複雑な構文や難解な語彙を含む文章で、スラッシュリーディングは初見で理解し直す時間を短縮する効果があります。
視覚認知研究からのデータ
視覚認知の研究によると、人間の短期記憶は一度に処理できる情報の単位が約4~7チャンク(情報のまとまり)であるとされています(ミラーの「7±2の法則」)。
スラッシュリーディングは、文をチャンクに分けることで、この短期記憶の限界に合わせた効率的な読解を可能にします。これにより、一文を一度に処理する負担が軽減され、読解スピードが向上します。
英語教育の調査結果
英語学習者を対象とした研究では、スラッシュリーディングを導入したグループの読解スピードが10~20%向上したという報告があります(例: 英語教育学会の論文より)。スラッシュリーディングにより、学習者は以下のような効果を実感しています。
長い文章の理解が容易になる。
文章全体の意味を掴む時間が短縮される。
実践的データ(TOEFLやIELTSの対策講座の事例)
TOEFLやIELTSなど、英検準1級と同等レベルの試験準備講座での実践データでは、スラッシュリーディングを使用した受験者のほうがタイムマネジメントに優れ、高得点を取る傾向があることが確認されています。
平均読解時間短縮: 複雑な構文を含む400~500語の文章で、約15%の読解時間短縮が記録された。
設問正答率: スラッシュリーディングの導入により、設問正答率が5~10%向上。
英検準1級はスラッシュリーディングが有効な理由
英検準1級の長文問題は
1つの長文問題で400~500語、設問は4~6問。
文中に修飾が多く含まれる複雑な構文が頻出。
時間配分として1つの長文に約10分の時間が必要。
スラッシュリーディングを使うことで、複雑な構文を短いフレーズに分解し、速く処理できるようになります。
例えば、読解速度が10%向上する場合、各長文にかかる時間が約1分短縮され、他の問題への余裕が生まれます。
スラッシュリーディングで時間が短縮できるニャン
ぜひ練習しておくと良いよ
コツ6:時間配分を知る
英検準1級のリーディングセクションは、長文問題での時間管理が合否を左右します。目安となる時間配分を意識しつつ、効率的な読み方や設問解答の優先順位を考えながら取り組むことで、限られた時間内で高得点を狙うことができます。
また、時間が足りない場合の対応策をあらかじめ練習しておくことが、試験本番での焦りを防ぐ鍵となります。
推奨時間配分
英検準1級のリーディングで推奨する時間配分は次の通りです。
- 空所補充: 2題で15分(1題あたり7~8分)
- 内容一致: 2題25分(1問目10分、2問目15分)
筆記試験全体の時間は90分。ここには語彙問題18問と英作文2題(要約問題、意見論述)も含まれます。
語彙問題は1問15秒で5分、余った時間を全て英作文に使えるようにするのが合格点をとるコツです。
時間が足りないと思った時にどうするか
どうしても時間が足りないと感じた時のコツを3つ紹介します。
文章を読み返さない
時間がかかってしまう原因の1つに、文章が理解出来るまで何回も読み返してしまうことが挙げられます。英検準1級のリーディングのように難しい内容の文章は、全体を読み通して初めて意味がわかるということが少なくありません。
何回も文章を読み返すことより、最後まで読み通すことを意識しましょう。
設問に優先順位をつける
すべての問題を丁寧に解こうとすると、時間切れになることがあります。確実に得点できる簡単な問題から取り組み、迷う問題には必要以上に時間を使わないようにしましょう。
捨てる勇気を持つ
どうしても答えが見つからない場合、時間を無駄にしないために次の問題に進む勇気が必要です。適当に選んでも一定の確率で得点できる可能性があります。
時間との戦いニャンね
英作文までにどれだけ時間を残せるかが勝負だよ
おススメの教材
最後におススメの教材を2つ紹介します。
ここまで英検準1級リーディングのコツがしっかり理解出来たら、あとは実際に問題をしっかり解いていきましょう。
英検準1級 最短合格!リーディング問題完全制覇(Japan Times出版)
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『最短合格! 英検®準1級 リーディング問題完全制覇』は、英検準1級の長文問題対策に非常に有効な教材です。
本の構成
本書は「問題編」(別冊)と「解答解説編」(本冊)の2部構成となっています。
問題編には、最新の出題傾向を反映した45の長文と143の設問が収録されています。
解答解説編では、各問題の詳細な解説や段落ごとの要約が提供されており、読解力の向上をサポートします。
特長
- 最新傾向の反映
直近6年間(2015年度第1回から2020年度第2回)の英検準1級の大問2(語句空所補充)と大問3(内容一致選択)を分析し、頻出の5ジャンル(医療・健康、自然・環境、教育・心理、歴史・文化、社会・政治・ビジネス)の長文と設問を収録しています。 - 充実した問題数
計45の長文と143の設問が収録されており、豊富な練習量を提供します。 - 丁寧な解説
正解の根拠となる箇所の指摘だけでなく、言い換えの手法や不正解選択肢の罠についても詳しく解説しています。特に、モニターの多くが不正解だった「やや難しい」問題には★マークが付され、注意を促しています。 - 段落ごとの要約
すべての長文に段落ごとの要約が掲載されており、要約力の強化に役立ちます。 - 無料MP3音声
模試(TEST1~TEST3)の長文をネイティブスピーカーが読み上げたMP3音声が無料でダウンロード可能で、リスニング力の向上にも活用できます。
他の教材との一番の違い
本書の最大の特徴は、駿台予備校の竹岡広信先生が監修している点です。
竹岡先生は英語教育において豊富な経験と実績を持ち、その指導力は高く評価されています。
『最短合格! 英検®準1級 リーディング問題完全制覇』に向いている人
- 本番形式に慣れたい人
模試形式や過去問に近い構成の練習問題が多いため、試験本番の形式に慣れたい人に最適です。 - 過去問分析から頻出テーマを押さえたい人
過去の出題傾向をしっかり分析しているため、よく出るジャンル(医療、環境、社会など)を重点的に対策したい人に向いています。 - 詳細な解説で理解を深めたい人
解説が非常に丁寧で、不正解の選択肢の理由までしっかり説明されているため、深く理解したい人に適しています。 - 語彙力を鍛えたい人
モニターの間違いやすいポイントを明確に示しているので、語彙問題や長文内の言い換え表現に弱い人にもおすすめです。
英検準1級 リーディング問題(旺文社)
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『英検分野別ターゲット 英検準1級リーディング問題 改訂版』は、英検準1級の長文問題対策に非常に有効な教材です。
本の構成
本書は以下の3つの章で構成されています
Chapter 1:攻略ポイント
英検準1級のリーディングセクションの問題形式や過去問の分析、長文の読み進め方、問題の解き方、日常の学習法など、基礎から詳しく解説しています。
Chapter 2:練習問題
「語句空所補充問題」と「内容一致選択問題」の2種類の問題を収録し、合計31の長文を通じて実践的な練習が可能です。
Chapter 3:模擬テスト
本番同様の形式で2回分の模擬テスト(各10長文)を収録し、実力試しができます。
また、巻末には「覚えておきたい単語リスト」が掲載されており、重要な語彙の復習に役立ちます。
特長
基礎から応用までの網羅
リーディングの基礎的な読み方から実践的な問題解法まで、段階的に学習を進められる構成となっています。
豊富な長文問題
合計41の長文を収録しており、短めのウォーミングアップ問題から本番レベルの長文まで、多様な問題に取り組むことができます。
音声ダウンロード付き
Chapter 3の模擬テストの読み上げ音声がダウンロード可能で、リスニング力の強化にも活用できます。
他の教材との一番の違い
本書の最大の特徴は、段階的な学習アプローチにあります。短めの長文でウォーミングアップを行い、徐々に本番レベルの長文へと進むことで、無理なくリーディング力を向上させることができます。
また、各長文には「覚えておきたい単語リスト」が付属しており、語彙力の強化も同時に図れる点が他の教材と一線を画しています。
『英検分野別ターゲット 英検準1級リーディング問題 改訂版』に向いている人
- リーディングを基礎から学びたい人
「攻略ポイント」からスタートできるため、リーディングの苦手意識が強い人や基礎から学習を始めたい人に向いています。 - 段階的に実力を伸ばしたい人
短い文章から始めて徐々に難易度を上げる構成になっているため、無理なくステップアップしたい人に最適です。 - 語彙力も同時に強化したい人
長文ごとに「覚えておきたい単語リスト」があるため、語彙学習とリーディング力向上を同時に進めたい人に向いています。 - 模擬テストを使って総仕上げをしたい人
本番同様の模試が2回分収録されているため、試験直前の実力試しをしたい人にも適しています。
2つとも優秀な教材ニャンね
自分に合う方を使うよ良いよ
まとめ
いかがでしたか。今回は英検準1級のリーディングを攻略するコツ6選を説明しました。
この記事で紹介した6つの裏技を活用すれば、英検準1級のリーディングで効率よく得点を稼ぐことができます。日々の練習でこれらのテクニックを繰り返し試し、試験本番でのパフォーマンスを最大化しましょう!
英検準1級のリーディングに自信をもって取り組めるニャン
最後までお読みくださりありがとうございました。
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